部署異動する時の仕事は?挨拶は?前向きに働くための心構え

部署異動を命じられた時、いきなりのことに戸惑うかもしれませんがきちんと仕事に向き合わなければなりません。異動する前にしておかなければならないことについてチェックしておきましょう。また、どのような心構えをしておくべきなのかについても考えておくべきです。

部署異動する時の仕事は?挨拶は?前向きに働くための心構え

部署異動を命じられたら自分がすべきことを考えよう

部署異動は、ある日突然命じられるものです。自分には関係のないことだとは思わずに、万が一命じられた時のことを考えておきましょう。部署が変わってしまうことに対して大きな抵抗があるという人も少なくはないでしょうが、命じられてしまったからには従わなければなりません。部署異動に際して、何をしなければいけないのかをあらかじめ考えて、不測の事態に備えておきましょう。

部署異動を命じられたらすべきこと:仕事編

部署異動を命じられたら、すべきことは色々ありますが、まずは今所属している部署で自分が担当している仕事に区切りをつけ、後任者にしっかり引き継ぐことが大切です。

現在の部署での仕事に区切りをつける

部署異動を命じられたら、まずは現在の部署での仕事に区切りをつける必要があります。自分の仕事を中途半端にしたままで異動してしまうと、残った仕事を誰かが片付けなければならないことになってしまいます。誰かに後始末をさせるようなことがないようにしましょう。

仕事に区切りがつかないままで部署異動してしまうと、「あの仕事を残したまま部署異動してしまったけれど、大丈夫だっただろうか」と自分自身も気になりますし、何より後任者など他の社員の仕事に支障をきたしてしまう可能性があります。

仕事を終えて背伸びする女性社員

「この作業をここまでやっていってくれなかったんだろう」と思われては印象が悪くなってしまいます。社内での自分に対する印象を悪くしないためにも、部署異動などで環境が大きく変わる時には、仕事を区切りよく終わらせてから部署異動するようにしましょう。

仕事の引き継ぎをしっかりする

部署異動をする前に、仕事の引き継ぎをしっかりするように心がけてください。部署異動をしてしまうと、前の部署の人とは連絡を取りにくくなり、連携をとることは難しくなってしまいます。

部署異動の際には自分の仕事にきちんと区切りをつけるのがベストですが、取引先の都合などやむを得ない事情で仕事が中途半端な状態になることもあるでしょう。特にそのような場合は、後任者への引き継ぎをしっかり行っておかないと、仕事が滞ってしまいます。そうならないためには、自分がいなくなっても他の社員たちだけで仕事を進められるように準備しなくてはならないのです。

必要とされる知識や進捗状況などは、後任者になるべく細かく伝えておきましょう。そうすることで後任者も安心して引き継いだ仕事をすることができます。

新しい部署での仕事の予習をする

新しい部署での仕事の予習をする男性と資料を運ぶ女性

仕事のことに関して言うと、部署異動を命じられたら、自分が次に働くことになる部署での仕事はどのようなものなのか予習することも忘れないようにしましょう。今までとは全く異なる仕事をすることになる場合は、特に予備知識を蓄えておく必要があります。いざ仕事をし始めてから右も左もわからない、といったことがないようにするのが理想的です。

もちろん部署異動直後はわからないこともたくさんあるでしょうし、周囲の人に質問するのも問題はありません。ですが、ある程度は自分で知識をつけておくことが大切です。何もせずに飛び込んでいくよりも、準備をして臨む方が不安な気持ちも和らぐでしょう。

新しい部署ではどういった仕事をすることになるのか、早い段階で実際に異動先の人や上司に話を聞くことができれば何よりも勉強になります。参考にできることは全て吸収していきましょう。流されるまま仕事を始めることになると、後から覚えることが多くなってしまいつらい思いをする羽目になってしまいますから、予習は大切であるということを覚えておいてください。

部署異動を命じられたらすべきこと:挨拶編

部署異動を命じられたらすべきことは、仕事に関することだけではありません。取引先などに対しての社外向け、今いる部署の人たちなどに対しての社内向けといったように、異動先も含めて様々な人に向けた挨拶が必要です。

取引先などの関係者へ部署異動の挨拶をする

取引先などの関係者へ部署異動の挨拶をする

部署異動することは、取引先などにも伝えてなければなりません。取引先に対しては、自分が何日付で現在の部署からどの部署に異動したかということ、後任がだれであるかということをメールで知らせましょう。この時、新しい連絡先も忘れずに記載してください。取引先へ部署異動の旨を知らせる挨拶メールの例文を紹介します。

取引先へ部署異動の旨を知らせる挨拶メールの例文

平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
○○社営業部の○○です。

さて、私事で大変恐縮ではございますが、○月〇日付で営業部から総務部に異動することとなりました。先の取引ではお互いによいお仕事ができたこと、誠に嬉しく思っております。機会があればまた、○○様とともにお仕事ができることを願っております。

後任についてですが、これからは○○が担当となります(氏名とメールアドレスと電話番号)。また、私の新しい連絡先は(メールアドレスと電話番号)となりますので、お手すきの際にご確認、ご登録いただければ幸いでございます。

営業部在籍中はさまざまな面からお世話になりました。
今後、総務部でも何卒よろしくお願いいたします。

今までと変わらぬ会社に在籍しているということも強調しておくといいでしょう。取引先などには、どの部署に異動するかということをはっきりと伝えておかないとトラブルを招きかねません。

部署異動が決まったら、なるべく早く取引先にメール連絡をするべきです。のんびりとしていると、タイミングを逃してしまいますし、部署が変わってからしばらく経って送ったのでは遅すぎるということにもなりかねません。取引先とは部署が変わっても付き合いを継続する可能性がありますから、早め早めの連絡を心がけていきましょう。取引先との連絡が行き違いになるのが最も避けるべき事態ですから、その点に注意してメール連絡するようにしてください。

社内へ部署異動の挨拶をする

社内へ部署異動の挨拶をする

部署異動をする際には、社内に対しても挨拶をしておく必要があります。もちろん取引先のように社外に対して部署異動の挨拶をすることは大事ですが、社内間でも連絡を取り合うことは多々ありますからきちんと挨拶をしておきましょう。

「お疲れ様です」という一文から始まり、自分の氏名と現在所属している部署名、何日付でどの部署に異動になるのか、後任者は誰であるか、新しい連絡先について記載しましょう。社内へ部署異動の旨を知らせる挨拶メールの例文を紹介します。

社内へ部署異動の旨を知らせる挨拶メールの例文

お疲れ様です。
営業部の○○です。

この度、○○日付で総務部へと異動する運びとなりました。これまでの業務は○○が担当として引き継ぎますので、今後の連絡はそちらへお願いいたします。

また、私の新しい連絡先は(メールアドレス、電話番号)となりますので、お手すきの際にご確認、ご登録のほどよろしくお願いいたします。

部署が変わっても同じ社員として、これからも何卒よろしくお願い申し上げます。

他の社員に向けて部署異動の旨を知らせる場合も社外向けの挨拶メール同様、なるべく早く連絡をして、社内で連絡の行き違いが起こらないようにしてください。

部署が変わったと言っても、これまで所属していた部署の同僚たちとの縁が完全に切れてしまうわけではありません。築いてきた人脈は大切にしておきましょう。決してないがしろにせず、きちんと挨拶をしてから部署異動してください。

部署異動の挨拶を口頭でする場合

口頭で部署異動の挨拶をする場合には、「今までお世話になりました。これからも同じ社内の一員としてよろしくお願いいたします。」といった言葉を含めることが望ましいと言えます。

異動先での挨拶を考えておく

名詞を差し出す男性

異動先でも、しっかりと挨拶ができるようにしておきましょう。まずは自分の名前と顔を部署の人に認識し、覚えてもらうことが大切です。あらかじめ、異動先での挨拶をきちんと考えておきましょう。

部署異動の旨はメールで社内に伝えてあるでしょうが、異動した先では口頭で挨拶をすることになります。口頭での挨拶は面と向かってするものですから、メールのように格式ばったものであるよりも丁寧でやわらかく、好印象を与えるものにするよう心がけましょう。

異動先で行う口頭での挨拶例文

本日よりこちらに配属になりました○○と申します。

以前は○○部署に所属しておりました。わからないことがあり、ご迷惑をおかけしてしまうかもしれませんが、精一杯努力して参りますので、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。

口頭での挨拶する場合は、しっかりとその場にいる全員に聞こえるような大きさの声で話しましょう。目線は下げずに前を向いて、堂々と話すことが大切です。おどおどとした態度を取らないように気をつけてください。

部署異動に対しては前向きに考えよう

ここまで仕事の引き継ぎや社内外への挨拶など、部署異動を命じられたらすべきことを紹介してきましたが、次は部署異動に対する考え方や部署異動が不安な時の対処法について見ていきましょう。部署異動を命じられて新しい部署で働けることを嬉しく思う人もいれば、今の部署のままがいいと思う人もいます。部署異動に対する考え方は、人それぞれです。

部署異動をネガティブに考えない

箱にファイルを仕舞う社員とチャンスの文字

自分が部署異動を命じられてしまうなんて、もしかしたらこれまでの働きぶりを悪く評価されているのではないかと考えてしまうこともあるでしょう。ですが、部署異動は新しい場所で自分の力を活かすチャンスでもあります。決してネガティブな気持ちでスタートを切らないようにしてください。

部署異動は、必ずしも悪いものではありません。栄転として命じられることも十分に考えられます。人事のことを必要以上に勘繰って、自分の力を見限ってしまうことだけはしないようにしましょう。

異動先の部署が自分の肌に合っていて、今までよりも成果を挙げることができたという例も珍しくはありません。ネガティブな気持ちにとらわれすぎていると、自分が持っている力を発揮することができなくなってしまいますから、自分は異動先で今までよりもっと結果を出してやるぞ、というくらいのポジティブな気持ちで臨んでいきましょう。

部署異動は人事がその人によりよい環境で働いてもらうための配慮であったり、のちのキャリアのために経験しておくべきだと判断した結果であったりすることが考えられます。むやみに落ち込む必要はありません。

部署異動に不安を感じた時の対処法

ここで、部署異動に不安を感じた時の対処法も紹介します。部署異動を命じられたことに対して、自分が納得できる選択・行動をするための参考にしてください。

部署異動に不安があれば上司に相談してみる

部署異動に対して不安があり、どうすればいいのかわからないという場合には上司に相談してみるのもひとつの手段です。直属の上司であれば今までの働きぶりを知ってくれていますし、何より時間を共にしてきていますから、こちらの性格も理解してくれているため相談しやすいでしょう。

自分は異動先でどのように振る舞えばいいのか、異動した部署ではどのような仕事をしていくことになるのかなど様々な不安があるでしょうが、ひとつひとつ相談してみてください。上司がそれら全てに答えてくれるとは限りませんが、不安解消のヒントになる言葉をくれるでしょう。上司は異動先について知っていることもあるでしょうし、異動先で取るべき態度などについては社会人の先輩として見習うべき点も数多くありますから、しっかりと上司のアドバイスを受けましょう。

部署異動が初めての場合は、特に知っておかなければならないことがたくさんあります。上司から何か教えてもらえる機会があるのならば、それを無駄にしないようにしましょう。

部署異動は基本的に断れない

今の部署に思い入れがある、異動先の部署が好きになれそうにないなどの理由で、部署異動を断りたい場合もあるでしょう。ですが、部署異動は基本的に社員側からは断ることはできません。

もちろん人事部にかけあってみることはできますが、その要望を聞き入れてもらえる可能性は限りなくゼロに等しいと考えてください。今の部署に残りたい気持ちが強くても、会社が下した決定に基本的には逆らえないものです。

それでも、ダメもとで上司や人事部に現在の部署への思い入れの強さをアピールし、相談してみるのは悪いことではありません。人事の決定は絶対に覆らないとは限らないですし、もしかしたら部署異動が取り消しになる可能性もあるでしょう。こればかりは上層部の判断次第です。

どうしても部署異動に納得がいかない場合には転職を考えよう

上司を前に先走って転職すると言う部下

部署異動に納得がいかず、このまま働き続けることが困難だと感じたら転職も視野に入れましょう。どうしても別の部署で働くことが無理と感じているなら、仕事に対するモチベーションを維持することはできませんし、やりがいも感じられなくなってしまいます。毎日もやもやとした気持ちを抱えたまま仕事をすることは苦痛でしかなく、何よりも仕事に打ち込むことができないでしょう。そうなれば必然的に仕事の効率は落ちて、思うように結果が出なくなります。

それならば、いっそのこと転職して何もかも新しい環境で一からやり直すという方法もあります。自分が本当に望んでいる環境を手に入れて、そこで思う存分力を発揮するという理想的な方法です。

ひとつの会社や部署にとらわれる必要はありません。どうしても納得がいかないと感じているのであれば、違う方向に目を向ければいいのです。そうすればもっと違う景色が見えてくるでしょう。そこでまた新たに活躍するビジョンを描いていくのです。

部署異動の際は仕事をきちんと引き継ぐことが大切

部署異動を命じられた時は、仕事の引き継ぎをしっかり行うことが大切です。自分でやらなければいけない作業も中途半端にし、そのうえ、後任者への引き継ぎも不十分ということのないよう注意しましょう。

部署異動を悪い方へと考えるのではなく、部署異動をきっかけに自分にできることの幅が広がるのだと考えるようにしましょう。そうすれば、自分のキャリアは充実したものになりますし、スキルアップすることも望めます。