グランドスタッフの仕事内容とは?空港の人気職の現状

グランドスタッフは空港における地上の総合案内役です。空港には様々な業務を行う為に沢山の職員がおり、仕事が1つでも欠けてしまうと飛行機を安全に離着陸できないために、空港の機能をストップせざるを得ません。華やかなイメージがある空港業界の中でも人気のグランドスタッフについて紹介します。

グランドスタッフの仕事内容とは?空港の人気職の現状

空の旅には欠かせないグランドスタッフ

海外旅行の際にはもちろん国内旅行でも使う飛行機ですが、空の旅を快適に過ごすには多くの支えを必要としています。多くある支えのうち1つでも欠けてしまうと、取り返しのつかない大きな事故が起きてしまいます。そのため飛行機の管理や空港の運営に関しては非常な注意を用いてその実務に取り組まなければなりません。

空の旅にかかわる注意力は機体に乗員だけでなく、地上で働くスタッフたちにも欠かせないものです。「グランドスタッフ」は飛行機の運営に欠かせない地上で働くスタッフですが、仕事についてよく理解されている方というのは少ないでしょう。空の旅に絶対に欠かせないグランドスタッフについてご紹介します。

グランドスタッフの仕事内容とは?

空港の案内するグランドスタッフ

グランドスタッフには中心となる仕事が2つあり、そのうち1つが「搭乗手続き」もう1つが「搭乗案内」です。主な業務が2つだけなのかと思う人もいるでしょうが、どちらも立ちっぱなしですしお客様を相手にした気を使う仕事です。

搭乗手続きをする

『13歳のハローワーク』でも人気職として選ばれるグランドホステス(グランドスタッフ)ですが、多くの方が「搭乗手続き」をきっかけに仕事に興味持ったのではないでしょうか。チェックインカウンターで航空券の発券や荷物の受け取り、座席の指定、乗り継ぎの案内などを行う際に初めて空港職員と顔を合わせることになった方も多いでしょう。グランドスタッフというのは空港で初めて会う職員という立場から外見や振る舞い方を丹念に教育されています。

搭乗手続きの際には乗客の持ち物に危険物がないかを判断しなければなりません。また、荷物の中には衝撃を与えてはいけないものもありますので、そうしたものはベルトコンベアではなく人の手で運ばなくてはなりません。精密機械や楽器など、取り扱いに注意しなければならない物の中には、30㎏を超える荷物もあるので体力勝負の仕事だといえます。

搭乗案内をする

飛行機というのは既定の時刻通りに出発させるというのが前提ですが、その日の天候状態や機体の状態はもちろん乗客の不在によって遅延してしまうことがあります。そうしたことが起こらないためにも逐一アナウンスをして迅速な行動を心がけています。

最後の乗客が手荷物検査をしていることが分かればその場まで出向き危険物や持ち込みか禁止されているものがないかをチェックし搭乗ゲートまで案内します。このような柔軟な対応力がグランドスタッフに求められる大きな力とでも言えるでしょう。

グランドスタッフの仕事は体力勝負

これから仕事へ向かうグランドスタッフ

空港で働くグランドスタッフはきっちりと制服を着こなしており、態度も冷静で乗客の質問や理不尽な要望にも落ち着いて対応するイメージがあります。事実、羽田や成田の空港では適切な対応をとってくれると国内外からの評判が高いです。しかし、グランドスタッフの仕事というものは決して簡単なものではなく、重労働といわれる業務も少なくありません。

グランドスタッフの1日

騒音対策のために21時ごろにクローズする空港もありますが、規模の大きいところやハブ空港になっているところは24時間稼働しています。1日中機能している空港では3交代制を敷かれていることがおおく、5:45〜14:15の間働く早番シフト、12:30〜21:00の間働く遅番シフト、休日(ひと月あたり9〜10日)で構成されています。早番と遅番を2回づつ勤務した後に休日になるといったローテーションを組んでいるところがほとんどです。

例えば、早番シフトになった場合は以下のような1日になります。もちろん、必ずしも以下の通りになるとは限らず、勤める空港や日にちによってスケジュールは変わります。

04:50 空港へ出社
制服に着替えた後にグランドスタッフ全員でブリーフィングを行い、1日の予約率、満席便、天気情報、前日の欠航便や遅延便などの情報を共有します。

05:45 準備

06:00 空港オープン

06:15 カウンター業務
乗客の座席や便の予約などをシステムで確認し、購入希望の乗客に対しては希望に合った航空券の発券手続きを行います。
また、預けたい手荷物の中に壊れやすいもの、貴重品、危険品がないかを確認し、制限内であるかを確認します。

10:00 ランチタイム
出発する時間をさけるため一定の時刻にすることは珍しいです。

11:00 カウンター業務
遅番シフトのスタッフがくるまで、カウンターでの勤務が続きます。

14:15 勤務終了
遅番スタッフに速やかに引き継ぎ、交代し勤務終了です。

グランドスタッフの給与や待遇

成田国際空港の受付カウンター

グランドスタッフの正社員登用は減ってきており、代わりに契約社員やアルバイトでの採用枠を増やしている傾向があります。LCCなどの格安航空に加え、経費削減による航空会社自体の困窮が原因です。

正社員の月収は15万円から18万円が平均で、経費削減の余波を受けてグランドスタッフの給与低下は目に見える形となってしまいました。契約社員とアルバイトの時給は同等であり、時給1000円程度が平均です。給与額に学歴や職歴を反映しない企業もあるので、どの企業も先に挙げた平均と大きく変わらないと考えておいた方が良いでしょう。

基本給以外では、賞与に加えてシフト勤務手当て、早朝深夜出退勤手当て、年末年始にシフトが入った場合は年末年始就労手当て等がつきます。これらの手当てをすべて合算すると平均年収は200万円から350万円となります。

また、通勤費(会社の規定に沿って定期代相当額を支給)や住宅手当、福利厚生には社会保険加入、制服貸与、寮制度、搭乗優待制度があり自身の旅行やホテル宿泊に関する優遇を受けられます。

グランドスタッフになるためには

グランドスタッフになるために特別な資格は必要ありません。一般の大学に卒業するかエアライン専門学校を卒業し航空関連会社に就職するのが一般的です。大手2社のJAL、ANAは、グランドスタッフの専門領域である旅客ハンドリング業務を行うために専門のグループ会社から採用しています。

グランドスタッフになるときに所持していると優遇される資格を解説

グランドスタッフになるうえで特別な資格は必要ないものの、所持していると優遇される資格はあります。それが英語能力に関する資格で、詳しくいうと英語検定2級以上、もしくはTOEIC 550点以上です。国内線を扱うといってもいつ異動になるかは分かりませんし、インバウンド効果により国内線でも英語による対応が求められることは多いです。

また、優遇される資格である英語能力は募集条件として提示されることもあります。その他にも募集条件として学歴(大学院、大学、短大、専門学校卒)、勤務条件(シフト勤務)、住居(空港に通える一定範囲に居住が可能か)があります。提示された条件を満たした志望者と面接を行います。

基本的に航空関連の職業は競争率が高く、給与や待遇の度合いに差ができてしまいますので、グランドスタッフもまた安定している職業とは言い難い部分があります。

グランドスタッフを続ける魅力とは?

グランドスタッフは地上の総合案内役という顔を持っています。この総合案内役の仕事というのは今回ご紹介した中には無いような仕事もあります。例えばバックオフィスのコントローラー、発券業務、新人教育トレーナー、グループリーダー、チーフなどが空港業務には欠かせないことであり、各種業務を遂行するのも総合案内役であるグランドスタッフの仕事です。

カウンターでお客様の対応をするグランドスタッフ

グランドスタッフは総合的な業務を行うがゆえにお客様と接する機会が非常に多い役です。日ごろ話せないような政府関係の方、大会社の偉い方、著名人、有名人、旅をされる方、ビジネスで搭乗される方、お子さま1人旅などさまざまな方にお会いします。さらに車いすの方やペットをお連れのかたなどの対応もあります。そうした場合では1人ひとりへの対応が異なりその都度自分にできることを判断して対応することになります。そこでの対応の仕方によって「ありがとう」や「行ってきます」の言葉はお金には代えられない貴重な報酬です。

グランドスタッフはロボットには出来ない

インターネットやコンピューター技術が発展してからというもの、人ではなく機械の活躍の場が増えています。空港もその例外ではなく、以前よりもグランドスタッフの仕事量が緩和されています。しかし、お客様と1対1で要望を聞きその都度適切な対応は異なるため人間のグランドスタッフがいらなくなることはありません。

グランドスタッフはロボットにはできない業務があり、その結果として満足されるお客様の評価が空港にとって1番大きな財産となるのです。