幼稚園教諭の仕事内容は子供達の教育だけじゃない体験談

幼稚園教諭の仕事内容とは?3~6歳の未就学児を預かり教育する幼稚園教諭の仕事内容は、日々の子供達の見守りや健康チェックのほか、保護者とのコミュニケーションや対応も大切な業務。一人ひとりの性格や個性に合わせたサポートが必要です。

幼稚園教諭の仕事内容は子供達の教育だけじゃない体験談

幼稚園教諭の仕事内容や勤務形態を知ろう!

子供たちの教育に関わる仕事は、女性には特に人気の職業です。その中でも幼稚園教諭を志す方というのはやはり少なくありません。

幼稚園教諭というと子供達の教育がメインの仕事内容となりますが、それ以外にも様々な業務を行わなければなりません。「幼稚園の先生として子供たちの成長をサポートしたい!」という夢をお持ちの方は、幼稚園教諭の仕事内容や勤務形態の実態についてしっかりチェックしておきましょう。

幼稚園教諭の主な仕事内容

子供の遊び相手をしている幼稚園教諭

幼稚園教諭は、日々以下のような仕事内容をこなしています。

  • バス登園の子供達のお迎え・見送り
  • 前日の洗濯物の整理整頓
  • 園環境の整備
  • 子供たちへの教育
  • 日誌・お便り帳の記入
  • クラスだよりなどの作成
  • 保護者への対応
  • 行事の準備
  • その他事務作業

未就学児の教育サポートだけではなく、園児たちが帰ってからの事務作業や裏方の業務も数多くあります。

幼稚園教諭の勤務形態・休日は月に何日もらえる?

早番と遅番で出勤時間が定められているところが多く、「7:00~17:00」「8:00~17:00」「8:00~16:00」など、通常の企業と比べて比較的出勤時間は早めです。ただし、雑務が多く6時台には出勤している方、22時まで残業することもあります。

平日出勤で土日休みが基本ですが、発表会や運動会などのイベントが入ると出勤日となります。これらイベントの準備に追われる時期には残業せざるを得ないこともあります。

幼稚園教諭の仕事のやりがいや魅力は?

子供をハイタッチして褒める幼稚園教諭

幼稚園教諭の仕事をする上で、最もやりがいにつながるのはやはり子供たちの成長を間近で見られるということでしょう。

卒園式には子供達との思い出が駆け巡り、思わず保護者とともに涙してしまう先生も少なくありません。卒園してから会いに来て立派に大きくなった子供たちの姿を見たり、再会したときには「先生!」と呼ばれると嬉しくなると語る方もいました。

幼稚園教諭の仕事で大変なことは?

幼稚園教諭の仕事について「子供が好きというだけでは成り立たない」と答えていた方もいます。例えば子供達の保護者への対応、他の先生とのコミュニケーションなど、幼稚園をとりまく人間関係に悩む方も少なくありません。

また、運動会や発表会などのイベントがある時期には、土日にも出勤して総動員で準備に追われることとなります。場合によっては残業しなければならないこともしばしばで、保育士と同様、激務にもかかわらず薄給という点に不満を抱える方が多い傾向にあります。

幼稚園教諭の仕事内容について経験者の声を調査!

子供と一緒にクレヨンで描いた絵を見せる幼稚園教諭

幼稚園教諭の仕事をされている方、過去に経験された方から、その仕事内容ややりがい、苦労について詳しく伺いました。

20代の幼稚園教諭の仕事経験者の声

幼稚園教諭は子供が好きだけでは続かない

さくら(25歳)


以前幼稚園教諭として働いていました。月曜から金曜の7時から17時までの勤務でした。イベントなどが控えている期間は定時には上がれず、居残りしたり家に仕事を持ち帰ってやることが多々ありました。

土日は基本休みなのですが、運動会やお遊戯会などは保護者の方が休みの多い土日にやることが多いので、休日でも出勤することが年に何回かありました。

幼稚園は保育園と違って教育的な部分があります。お昼寝などはなく、園にいる時間も短いのでその中で子供達とどう触れ合うか考えたりします。

実際に働いてみて、子供が大好きなことは幼稚園教諭として大事なことですが、大好きだけでは成り立たないということが分かりました。先生や保護者の方の気持ちも考えたりしなくてはいけないことが大変なことだなとは思いました。

発表会や卒園の達成感や感動は大きな喜び

ゆめまま(27歳)


私が以前幼稚園で働いていた時の体験談です。まず勤務時間ですが、早朝だと7時15分からです。夕方は園に防犯上SECOMが付いているので全員17時半まででした。その中で早番、遅番のシフトがありました。

休日においては、基本的に土日祝日はお休みですが、土曜日参観、運動会等行事事があるので月平均10日前後でした。それとは別に夏休み、冬休みがあり、私の園では午前のみ預かりがあったのでその場合もシフト勤務でした。

幼稚園の1日の仕事内容ですが、まず朝、子供達が登園するまでに今日やる事の準備、掃除などの環境設定。次に朝の受け入れ。活動が始まるまでにお帳面のチェックをして保護者からの連絡がないかも目を通しておきます。

それから朝の会でピアノをしたり、全体で体操をしたりしてメインの活動に入ります。曜日によって体育指導や音楽の日がある所が多いです。それが終わると昼食を取りお帰りの会をして見送り、1日が終了します。

仕事というのはどれも大変ですが、作品展や運動会など締め切りに合わせてこども達のベストを導くのが大変ですね。ただ発表会や卒園の達成感や感動は他の仕事では得られないので幼稚園教諭としての喜びであり誇りです。

ピアノを弾いて子供達と一緒に歌う幼稚園教諭

子どもの成長を感じられる仕事

hachi(28歳)


私が働いていた幼稚園ではバス、早番の時は7時頃に出勤していました。普通番は8時の出勤で、だいたい遅番でなければ18時くらいに帰宅していました。
しかし、幼稚園でしかできない仕事があったり、会議があると帰宅が19時になることもあります。休みは週2日ですが行事があると週1日でした。

幼稚園教諭の仕事内容は、子どもの保育の他に翌日の活動の準備、日誌、おたより帳の記入、行事が近いと行事の準備などがあります。

その中で大変なのは行事の準備です。行事にもよりますが発表会だとまず何をやるかを決めて、衣裳などの準備をしないといけません。いつもの仕事が減るわけではないので、プラスして行事の準備をしないといけないので必然的に仕事量が増えます。勤務時間でできない分は持ち帰って家でやっていました。

行事の準備は大変ですが、その分子ども達の頑張る姿や子どもの成長した姿を見ることができると、この仕事をしていて良かったなと思います。

保護者には気を遣う

ゆき(28歳)


勤務時間は朝の8時から夕方5時まででした。しかし、保護者の方のお迎えが遅いとそれを超えてしまうこともありました。休日は月に8日程あり、それよりも多い月もあります。

幼稚園の先生としての仕事内容ですが、やはり就学前ということを意識した毎日を送っていました。例えば、お絵かきの時間においては描く内容よりもしっかりと机に向かって集中することができるか、というような感じです。子どもたちを主とした仕事内容に思われがちですが、大変だったことは保護者方との兼ね合いでした。「〇〇君とはうちの子を遊ばせないで欲しい」というような要望がきたりして、そういったときにはかなり気を遣いました。

幼稚園教諭をしていて良かったと思える瞬間は、受け持った子どもたちが卒園した後、立派に大きくなった姿を見たときです。自分の子どもではありませんが、その子どもの成長に関わった大人の1人として我が子のように子どもの成長は嬉しいものです。

今は結婚を機に幼稚園教諭という仕事は辞めてしまいましたが、今でも受け持った子どもたちから「先生」と呼ばれると、嬉しいものです。

幼稚園教諭は私の天職です

りんたろう(28歳)


現在幼稚園に勤めています。私は寮の方に住んでいます。他の先生との共同生活です。勤務時間として8:00~17:00までなのですが、それは残業がなかったときです、終わってもレクリエーションの準備や指導内容の相談なので、終わるのはいつも遅い時間です。

私の意見が通ってそれが採用になる、それだけでなく子どもたちが喜んでくれたり笑ってくれている姿を見ると、「これで良かったんだ」と嬉しくなります。

しかし、その中でスキップができないなど、私が選んだ演目に対応できない子もいます。その様なときは本当に悩みました。それでも主任から「いつかはできる、焦らなくても大丈夫」などアドバイスをいただいて励みになりました。

教育するのも小学校就学前までなので、卒園式の時には私まで涙が出ます。幼稚園は小学校就学に備えて読み書きなど基本的なことを子どもさんに教えるだけでなく、教諭、指導者として自身が学べる貴重な場です。

30代の幼稚園教諭の仕事経験者の声

ハードだけどやりがいはあります!

マリーゴールド(30歳)


私は初めての就職で、私立の幼稚園に就職しました。勤務時間の規定は朝8時から夕方16時でしたが、実際の勤務は新入社員なので、雑務を行う必要があり朝6時には出勤し、帰りは22時を過ぎるのが当たり前でした。休日は月に4日は必ず取れました。

仕事内容は、朝出勤したら前日使っていたタオルなど干してあるものを取り込み、たたんで、それから子供が来るまでにお休みの子とそうでない子などの書かれた書類を各クラスに届け、子供たちが来たら遊びなどを行います。毎日のルーティーンが曜日ごとに決まっているので、それを行う形です。

子供たちが帰ってからはクラスの掲示や次の日に行う事の準備などで夕方までかかり、掃除をしたり、ピアノなど自分が出来ていないことを特訓したりしてあっという間に時間が経ちます。子供たちが帰ってから5時頃に職員の打ち合わせが毎日あります。

仕事で大変なことは、子供たちが帰ってからも残業があって帰りが遅くなること、残業代が出ないことです。幼稚園教諭をしていて良かったと思える事は、子供と一緒に遊べて子供から元気をもらえることです。子供の笑顔をみていると、とても癒されるし、嫌なことも忘れられたところです。

親御さんとのコミュニケーションが大変

かづばば(33歳)


勤務時間は、朝の8時から夕方の5時までです。休日、休みは土日の月に8回あります。

仕事内容は、朝のバス登園の子供たちを迎えに行き、着替えを手伝います。歌を歌ったり、創作活動をしたりします。創作活動のない時は、自由じかんで、一緒に遊びながら安全の確保をします。トイレに行く声かけや給食の準備で配膳を一緒に行い、後片付けを手伝ったりします。徒歩で登園している子の着替えを手伝い降園させ、バスの子の着替えをし、バスで送ります。

その他の雑務は、連絡帳を書いたり、手紙を準備したりは空いている時間を見計らって行います。降園後は、イベントの準備をします。

仕事で大変なことは、親御さんとのコミュニケーションです。平等に対応していても、感じ方は人それぞれですし、子ども同士が喧嘩をして仲直りをして納得していても親御さんが納得できない場合もあり、その場合はフォローをしますが手薄にならず手厚くならず…を心がけています。

幼稚園教諭をしていてよかったことは、子どもの成長を見られることです。無事に卒園式を迎えることができると、何度卒園式を行なっても、毎回違う感動があり、初心にかえってまた頑張ろうと思える瞬間でもあります。

絵が描けるように成長した子供に喜ぶ幼稚園教諭

「先生大好き!」と言われると疲れが吹き飛ぶ

ももりん(33歳)


勤務時間は8時~17時(実質7時30分~17時)、休日は月6~10日です。勤務時間は一応園で定められていますが、行事前や年度末など、仕事が多い時期には時間外労働や、作り物などを持ち帰って仕上げなければ間に合わないということもありました。

主にクラス担任の業務を行います。具体的には、子供達と過ごす、行事の準備、作り物、園環境の整備、クラスだより制作、事務作業などです。

大変な仕事だけど、可愛い子ども達の笑顔が毎日の励みでした。また、女性が多い職場という事もあり、やはり人間関係には気を遣いました。保護者の方に、仲の悪い様子は見せられないので、保護者の方々の前では特に…。

幼稚園教諭をしていて良かったと思うことは、やはり、子どもたちの成長を間近で見られるということです。「この前まで出来なかった事が出来るようになった!」という喜びを、子どもや、保護者の方々と共有できると、とても幸せな気持ちになります。

また、子どもたちに「先生大好き!」とキラキラの笑顔で言ってもらえると、疲れも一気に吹き飛んでしまします。本当に大変なお仕事ですが、その反面、楽しさや、喜びや感動も多いとっても素敵なお仕事ですよ。

よりよい保育を提供できるようにいつも勉強しています

ゆん(34歳)


私は子どもと接する仕事につきたいと思ったのは高校生の頃です。その後、幼児教育科のある短大を出て幼稚園教諭になりました。

朝8時00分~17:00までが勤務時間として働いていました。遅番担当になると9時30分~夜7時までの勤務で、お休みは月に6日から8日です。祝日は休みになりますので月によっても変動があります。土日も保育に対しての研修や発表などもあって、仕事日のような休日もあります。

子どもたちによりよい保育を提供できるように、日夜勉学しています。簡単に言われてしまえば子どもと遊んでいるだけの職場に思えてしまいますが、子どもの一つ一つの動作、心情、社会など全てが意味を持っています。「今、どうしてトラブルになったのだろう?」「どんな言葉が必要だったのだろう?」と考えて関わることがたくさんです。

近年は保護者対応が大変な時代となっています。何事も丁寧にお子さんの姿を伝える、そして関わることが重要です。子どもたちの成長と笑顔のために幼稚園の先生をしています。

やりがいはあるけど激務です

みっちゃん(35歳)


幼稚園教諭の正職員として12年間働いていました。

勤務時間は出勤表には8:30~17:15と記載されていますが、実際には朝の送迎バスが8:00に出るので、バス担当になると7:30頃には出勤していました。バス担当でなくても、子どもが8:30から登園するので、遅くても20分前には出勤しなければ間に合いません。退勤も、実際には18:00過ぎることがザラですし、時々持ち帰り仕事もありました。ですが、休日は月に8日(土日)しっかり休めますし、祝日や夏休み・冬休みもあります。

幼稚園教諭は自分のクラス運営の他にも、学年全体・園全体の仕事があり皆で分担して回しています。保護者対応や行事の準備など、毎日の保育以外の仕事も多々あります。子どものことは保育中に対応できることがほとんどですが、大変なのは保護者との信頼関係づくりです。難しい性格の方もいるので、慎重に対応しなければなりません。いろいろと激務な割に薄給なのが悲しいところです。

でも、子どもの成長を目の前で見守れることや保護者から感謝してもらえること、卒園した子が大きくなって会いに来てくれることなど、やっていて良かったと思えることもたくさんです。

幼稚園教諭は激務だけどやりがいのある仕事

「幼稚園の先生は子供達のお世話をするだけでしょ?」なんてイメージを持つ方も多いですが、実際のところは激務で、子供たちを預かる責任の重い仕事です。しかし、ハードなだけに、無事に子供たちが卒園式を迎えたときには大きなやりがいを得られます。

どの仕事に関しても同じことが言えますが、「子供が好き」というだけでこの仕事を志すと後々理想と現実の違いに苦しむ可能性があります。仕事内容や勤務形態についてはしっかりと下調べしておいてください。