部下とのコミュニケーションの取り方15心がけたいことは?

部下とのコミュニケーションが上手く取れないと悩んでいる上司に心がけてほしいことがあります。部下とのコミュニケーションを円滑にすることは上司として課題のひとつです。自らを少し変えることで部下が生き生きと仕事をし、コミュニケーションがスムーズになるかもしれません。

部下とのコミュニケーションの取り方15心がけたいことは?

部下とのコミュニケーションで大変だと感じることは?

体験談で、部下とのコミュニケーションで大変だと感じることは何ですかと15人に聞きました。意思の疎通がうまくいかず、困っている様子が目に浮かびます。部下と上司の年齢が離れれば離れるほど価値観が違ってきて、それが互いの距離を遠ざけています。

  • 注意をするとイヤな顔をする
  • すぐにへそを曲げてしまう
  • 何を考えているのか分からない
  • ジェネレーションギャップがあり自分の常識が通用しない
  • 考え方が自分と違う
  • 何も話しかけてこない
  • 仕事の報告がない

部下と上手くコミュニケーションを取るために心がけたいこと

仕事を円滑に運ぶためには、社内の意思疎通が何よりも大切です。同じ目標を共有して協力しながら仕事を進めなければいい仕事にはなりません。上司と部下が心を通い合わせることは、仕事をする上で本当に大切です。部下と上手くコミュニケーションを取るために上司が心がけたいことを見ていきましょう。

上司から積極的に話しかける

部下の女性にアドバイスする女性上司

現代の若者は、コミュニケーションの取り方が上手くない人が多いです。そこを指摘しても意味はありませんから、上司の方から積極的に声をかけるようにしてみてください。「おはよう」「あの仕事はどこまで進んだかな」など、適切なタイミングで声をかけるようにしてみましょう。

「部下の方から言ってくるのが当たり前」という考え方は通用しません。コミュニケーションの取り方を良く知らない人が多いのですから、部下から上司に言うのが先という考え方は、もはや当たり前のことではないと考えるようにしてください。

言い方は優しく丁寧が基本

部下に話すときは、穏やかに丁寧に伝えることを心がけましょう。威圧的な話し方はパワハラと言われてしまう可能性が高いです。コミュニケーションの取り方が上手くない若者ですが、パワハラという行為をよく知っていて、とても敏感に反応します。どんなに腹が立っても怒鳴ってはいけません。落ち着いて丁寧に話すように心がけてください。

上から目線はNG

上から目線で指示を出す上司

上司ですから、仕事の指示は普通に出していいのですが、上から目線の言い方にならないように気を付けてください。上司であっても部下を見下すような偉そうな言い方は、相手に不快感を与えるだけでなく、嫌な上司という思い込みも植え付けてしまうでしょう。こうなると、部下に指示を出して思い通りに動かすのは難しくなり、仕事の進みに影響が出てきます。今の上司と部下は、上下の関係ではなく、横並びと思ってコミュニケーションを図るようにした方が無難です。

ひいきをしない

部下に指示を出すときは、AさんにもBさんにもCさんにも同じ指示を出すようにしてください。お気に入りの部下が優位になるような振る舞いはひいきと思われ、上司としての信用を失います。「あの人にはああ言ったのに…」と対応の仕方に不満を抱かれるような、伝える部下によって指示や注意を変えるのはよくないことです。

部下は、信用していない上司とコミュニケーションを取ろうとは思わないので、仕事がどんどんやりにくくなっていきます。自分で気付かないうちにひいきをしていることもあります。上司は部下全員に対して常に中立であることを心がけるようにしてください。

必要以上にコミュニケーションを取ろうとしない

部下と上手くコミュニケーションを取るには、必要以上に話しかけない適度な距離を保つことも大切です。部下とコミュニケーションを取りたいあまりに過剰に話しかけてしまうと、「しつこい」「うるさい」と思われてしまいます。部下とコミュニケーションを取る努力は大切ですが、部下にも仕事のペースがありますし、上司の話しかけに答える心構えを持つ余裕も考えてあげる必要があります。さっき話しかけたばかりなら、少し時間をおいて話しかけるようにするといいでしょう。

分かりやすく話す

部下の女性に具体的に指示を出す上司

部下と話すときに一番大切な事は、分かりやすく伝えることです。阿吽の呼吸でとか以心伝心とか思わず、ハッキリと分かりやすく伝えるようにしましょう。例えば、「あと少ししたら報告して」を「○○時に報告して」に言い換えると、報告するタイミングがはっきりと分かります。「タイミングを見計らってお茶を出して」を「休憩にしましょうの言葉のあとにお茶を出して」にすると、タイミングを迷わずにお茶を出すことができます。

曖昧な表現はミスを誘う原因になります。部下とコミュニケーションを上手く取りたいなら、してほしいことを明確に言葉にして伝える上司の努力も大切です。言葉の選び方、表現方法、伝えるニュアンスを磨き、部下にとって分かりやすい言葉にして、コミュニケーションを取るように心がけてみてください。

部下も上司とコミュニケーションを取ろうと頑張っている!

コミュニケーションとは、相手に言葉で気持ちを伝えること。そう考えてみると、部下だって何とかして上司とコミュニケーションを上手く取りたいと思っているように思えます。もしかしたら、「こんなこと言ったら叱られるのでは」「何と言って説明すればいいのか分からない」と悩んでいるかもしれません。

上司も部下も、お互いを思う気持ちがあれば、コミュニケーションが成立します。最初は上手くいかないかも知れませんが、試行錯誤を繰り返すことでお互いの距離は確実に近づきます。上手くい伝えられなかったときは「ごめんなさい」、助けてもらったら「ありがとう」だけは忘れないようにしてください。コミュニケーションはそこから始まります。

上司とのコミュニケーションが楽になる15の手本

15人に聞いた!部下とのコミュニケーションの取り方

ここからは、寄せられた部下とのコミュニケーションの取り方体験談をご紹介していきます。コミュニケーションは人と人をつなぐ、なくてはならない架け橋です。上司と部下との関係を上手く築くために、いろいろと取り方を工夫してみてください。

部下のへそをまげないように

ゆみ(30歳 食品製造)


部下の表情を見る上司

私が部下とのコミュニケーションで大変だなと感じる事は、人によりますがへそを曲げてしまうと仕事のお願いもしにくくなり効率が落ちてしまうので、ご機嫌うかがいをするように心がけています。

今日はやる気が無さそうだったらミスをあまり出してほしくないので、簡単な作業に回すとか、絶好調に見えたらどんどん仕事を任せるようにしています。体調やどこにストレスを感じているか、会話の中でちょこちょこ聞くようにしています。

部下の気分で仕事を任せたりしているわけでは無くて、どうしたらもっと効率良く仕事をしてくれるかが肝心なので、心のサポート役にまわるような気持ちで頑張っています。

自分からも話しかけるようにしています

ごーたん(30歳 オペレーター)


私が部下とのコミュニケーションで大変だなと感じることは、部下が何を考えているか分からないことです。そのため、自分から挨拶をするなど積極的に話しかけるようにしています。

この前は、仕事中なのにぼーとしているなと思ったのですが、どうしたのか聞いたら、やり方が分からなくて仕事ができなくてぼーとしていたと言われました。怒るところなのかもしれませんが、本人に悪気はなさそうでしたので、怒らずにやり方を教え、こういうときは早く教えてねと優しくアドバイスしました。

部下とのコミュニケーションは、とりあえず挨拶かなと思います。上司だからといって部下から挨拶をしてくるのを待つのではなく、自分からも挨拶をするのを心掛けると、コミュニケーションがとれるようになると思います。

部下に敬意を忘れない

ゆか(34歳 営業職)


部下との距離感、接し方に悩むことがあります。ミスをした時に注意をしなければいけない時などありますが、心がけているのは部下の人間性を否定するような言い方は絶対にしないようにということです。

部下に敬意を忘れないことを意識しています。ミスを注意しても、部下の人間性を否定するような言い方をする権利は自分にはないということを、忘れてはいけないと思っています。

敬意を払って接すると、相手もそれなりに応えてくれます。逆に敬意を払わなければ相手も敬意を払ってくれません。部下とのコミュニケーションで一番大切にしています。

部下を追いかけないことが秘訣

よっちゃん(43歳 医療技術職)


部下とコミュニケーションをはかり、どんな人物なのか?もっと身近な存在になって仕事を円滑化したいと願う上司は多いと思います。私は、部下を追いかけず、部下が寄ってきて話題を振ってくれたら答えるというスタイルを通しています。

飲み会のセッティングも、部下が「やりましょう」と言うまで開催しません。余計に追いかけまわしてしまうと、部下にナメられてしまいます。「友達がいない」「構って欲しいんだ」という印象を部下に持たれてしまうのです。

最近、SNSで部下にコメントをするよう強要し、煙たがられている上司がいい例です。部下に声を掛けてもらえる存在に、魅力を持ち合わせた上司になることが理想です。

やる気を評価する

おおとも(29歳 事務職)


部下に文書作成を依頼する上司

部下とのコミュニケーションで大変だと思うのは、ジェネレーションギャップです。自分の常識が通じないのはイライラの原因にもなり、部下との関係性にも悪影響を及ぼすことがあります。

一番困ったのは、日常生活ではスマホ中心のためPCの使い方がわからないという子です。ワードで文章の作成を頼んでも、ワードって何ですかというところから始まります。

部下とコミュニケーションをとる上で一番心がけていることは、責めたり追い詰めたりは絶対にしないということです。やる気をなくしてしまったり、ミスを隠したり、仕事へのやりがいをなくしてしまう原因になるからです。

できないことがあっても、1から育てるつもりで丁寧に教えるようにしています。できるできないより、やる気を見てあげることが大事だと思います。ジェネレーションギャップも笑い飛ばす覚悟で頑張りましょう。

ひいきをしない

ミカン(22歳 事務職)


私は部下が数人いるのですが、その部下によっても性格は異なっているので、その人に合わせてコミュニケーションを取ることは大変です。相手から一切話しかけてこない人もいますし、逆に話しかけてくる人もいます。

私は絶対にひいきをしないことを心がけています。特に話しかけてこない子に関しては、積極的に私から声をかけて会話を取るようにしています。私は上司に話せない部分も話しやすいような環境を作りたいと思っているので、何かあったときは励ましたり、ほめたりすることを忘れないようにしています。

最初は、まずは相手の性格を見抜くことから始めるといいですよ。相手に合わせてコミュニケーションを取ってあげてください。

謙虚に話す

やまま(35歳 サービス業)


私は、部下とコミュニケーションを取る時は、自分を正当化させず謙虚に話すことを心がけています。いくら相手が間違っていても、もしかしたら分からないだけなのかもしれません。

部下が働きやすい環境を作るのは上司だと思います。いい上司でいるのは大変です。時には怒ることも必要です。怒る時も褒める時も、言い方ひとつで印象はだいぶ変わってきます。

自分の思っている事全てを部下にぶつけるような言い方をしてしまうと、どうしても悪い印象しか残りません。自分の心に余裕を持ち、部下へ話す時は心を落ち着かせ、謙虚に話すことが大事だと思います。

明確に言葉で伝える

水道屋さん(32歳)


部下とのコミュニケーションで大変な事は意思の疎通です。私は物作りの仕事をしていますが、どれ程優れたビジョンを持っていても、部下に自分と共通の認識を持たす事が出来なければ何の意味もありません。逆もしかりです。

そこで私は、共通の認識を持つ為に大事な事は、曖昧な言葉を減らす様にしています。「あと少し短く」等曖昧な言葉は、「あと○○cm短く」と明確にする事で、お互いの認識は同じ物となり、おのずと信頼関係も築けます。

部下とのコミュニケーションで悩んでいるのであれば、まずはお互いの言葉を明確化してみる事も1つの方法だと思います。

良い聞き役になること

しゃろん(48歳 会社員)


年齢的に幅広い層の社員がいる部署なので、場合によっては親子ほど年の離れた部下もいます。言葉遣いもそうですが、仕事に対する考え方も大きく違うので、相手の考え方を理解したり、コミュニケーションをとったりするのはなかなか大変です。

休憩中にそれとなく趣味に関して話しかけてみたり、仕事中も暇なときは雑談をこちらから持ち掛けてみたり、とにかくなんとか話をしてみようと心がけています。

こちらの考えを押し付けるのではなく、あくまでも相手の話を聞くことを主な目的にしているので、こちらの興味のないこと、考えが違うことでも、割と冷静に話しを聞くことが出来ています。

誰でも、人の話を聞くより、人に話を聞いてもらいたいと思うことの方が多いでしょうから、まずは良い聞き役になることが、人とのコミュニケーションを良好に保つ第一歩ではないでしょうか。

やわらかな口調が大事

ゆめこ(35才 事務)


部下の女性に穏やかに指示する上司

部下とのコミュニケーションは、難しいです。少し仕事のことで注意をすると、嫌な顔をしたり顔にでたりする人間がいます。社会人としてはありえませんが、まだまだ人間形成ができていないんだと思います。

普段から上から目線で喋っていると思われないように努力しています。やわらかな口調で温厚に接しているつもりです。コミュニケーションは大事です。

部下とのコミュニケーションに悩んでいるかたは、柔らかな口調の練習、鏡を見ながら温厚な表情の練習をしてみても良いと思います。時にはご飯に誘ったりして親睦をはかることも、すごく仕事を迅速にしていくうえで必要でもあると思います。

ラフに接する

ひまわり(34歳 アパレル)


部下とのコミュニケーションで大変だなと思ったことは、若くなれば若くなるほど会話が得意でないことです。職柄的にも結構致命的な子がいます。一概には言えませんけどね。

気をつけていることは、あえてガツガツ話にいかないことです。仲良くなりたいのは分かりますが、ウザがってたりします。心掛けていることは、年上・上司感を出さずに、できるだけ友達と話すように話すことです。

そうすれば相手も自然と心を開きます。若い世代に対してコミュニケーションで悩んでいるなら怒る時は怒る。でも、その後どうしてそうしないといけないかを砕けた感じで分かりやすく説明することです。こちらがラフに接することで話しかけやすくなり、頼りにしてくれると思います。

客観的になって接することが大事

りり(24歳 栄養士)


私が仕事中、部下とのコミュニケーションにおいて1番気を使うことが、注意の仕方です。ほとんどの場合、失敗やミスはわざとではないことは分かっているからこそ、サラっと注意をすれば良いのかもしれません。でも、注意の仕方1つで、今度の関係に大きな影響を及ぼすのではないかと思います。

そこで、私は、客観的になって接するようにしています。ほかの人ならばどうか、自分が言われたらどう思うかなどを考えた上で、伝えるようにしています。

誰しも、部下に注意をする機会は避けられないと思うので、自分が成長できるチャンスだと思って行っていくと良いと思います。

とにかく声かけが大事

あい(34歳 販売企画)


部下とのコミュニケーションで、依頼した仕事に対してのレスポンスがないという点が一番困っています。とにかく部下から報告してくることは滅多にありません。

そのため、私が心がけているのは、仕事を依頼したしていないに関わらず2~3時間に1回は声をかけることです。声かけすることで、そのとき部下がどんな仕事を抱えていて、何に悩んでいるのかを聞き出すことができます。こちらから声をかけ続けていると、部下から話しかけやすい雰囲気を作り出すこともできます。

報告をしてこない部下に対しては、こちらから歩み寄る姿勢を見せて、必要不必要に関わらず声をかけて、仕事で行き詰まっていることはないか、大変なことはないかを聞き出す時間を設けることが大切です。

ほうれんそうを制度化する

Erik(28歳 事務職)


部下とのコミュニケーションでは、職場で「ほうれんそう」つまり、報告・連絡・相談ができない部下がいて困っています。外部から届いた重要なメールを自分が読めさえすればいいと思っているのか、誰にも転送もしませんし、報告もしません。

1週間後の会議中に「そういえば、向こうからの返信はまだなのか?」という話をしていると、「あ、結構前にきていました」とさらっと何事もなく言います。もちろん謝罪もありません。それで課全体の仕事が止まっているということはおかまいなしのようです。

そういうことを平気で何度もする部下ですので、率直に言ってお手上げ状態でしたが、彼女だけ朝・夕の報告制度を設けました。

まず、彼女が出勤すると今日はどの作業をする予定なのかを訊き、帰る前に進捗状況を報告してもらっています。そのように否が応でも絶対話さないといけない状況を作ってあげています。制度化することが一つの手かもしれませんね。

注意の仕方を変える

かわます(33歳 事務職)


部下に話しかける上司

部下との親密度で注意の仕方を変えるようにしてコミュニケーションを取っています。親しい部下に注意するときは端的に話をし、親しくない部下に注意をするときは、なるべく丁寧に注意をしています。

私自身が上司に言われたことですが、上司と部下が話しているとき、周りも見ている時があり、あまり親しげにしているとそうでない方に不満が溜まるので、特に注意するときは気をつけなさいと言われました。

実際、親しい部下だと、注意したあとも普段と変わらないように接してくれますが、そうでない部下は少しよそよそしくなるので、今のところこのやり方でバランスが取れているのかなと思っています。

普段から分け隔てなく声かけをすることも大切ですので、できるだけ上司の人は周りに声をかけて、声をかけやすい雰囲気を作って下さい。