社会人の悩み

仕事の挫折経験から学んだこと、乗り越えて立ち直る方法

挫折を経験したときは簡単に気持ちを切り替えるのは難しい。仕事で立ち直れないような挫折を経験した時に立ち直るきっかけにしてほしい挫折の経験を仕事に活かす方法をご紹介します。上手に気持ちを切り替えて堂々と新しい人生を歩みましょう。

仕事で挫折を経験するのはよくあること

ビジネスシーンにおいて、挫折の経験をしたことがある人は少なくないでしょう。立ち直れなかったり、失敗が大きかったりすると次のキャリアに繋がらず、また失敗を繰り返してしまうこともあります。会社員として大きな失敗をしてしまうと、出世コースから外されるだけでなく、会社に居場所がなくなることもあります。

アメリカは開拓文化の国なので、一度失敗しても立ち直って挑戦し続けることを許されます。しかし、日本は侍文化の名残なのか、ビジネスで失敗することにとても厳しい面があります。

仕事をするということは、新しいことへの挑戦です。一生懸命な人ほど挫折を経験する機会が増えますが、挫折を経験することで自分が成長できるのです。ここでは、まず挫折とはどんなものなのか、その意味について見ていくことにしましょう。

挫折の意味は「くじけ折れること」

挫折は文字通り「くじけ折れること」という意味を持っています。目的を持って続けていた仕事などが、途中でダメになってしまうことです。

自分のキャリアや仕事の中で経験する挫折には、大きく分けて2つの種類があります。1つは自分の心の中でする挫折です。この自分の心で感じる挫折は、周りから見るとそれほどでもないことだったり、気にしないほうがいいことだったりすることも少なくないでしょう。

もう1つの挫折は、周囲からの評価などによる一方的に押し付けられた挫折です。ここで例を挙げてみます。

私の友人は理系大学院を修了し、新卒で入った会社はエンジニア職としての採用でした。ところが、5歳上の同僚がねたみからなのか、「理系院卒なのに短大卒と同じような仕事をする」と周囲に吹聴して回りました。友人は大学の修士課程を卒業しましたが、男ばかりのエンジニア職で、結婚したり出産したりしながら働き続けるのは難しいと限界を感じてしまいました。
若かった友人はこのことをかなり気にしてしまい、数年後マーケティング部門に異動しました。会社の経営状況が悪く、給料が上がらず、エンジニアとして働いていた時の職場環境が悪かったので、異動は幸運な話だと思っていたのですが、前の職場でのように嫌な思いをしないよう異動先ではより一心不乱に働きました。その結果、長時間残業が原因で健康を損なってしまったのです

紹介した例を見ると分かるように、ビジネスシーンでは自分の中で味わう挫折よりも、周囲から一方的に押し付けられることで経験する挫折のほうを問題視するべきで、適切に対処しなければなりません。

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挫折に繋がった職場選びの失敗から学んだこと

先述の友人は理系大学院時代、研究室の雰囲気が合いませんでした。友人にもかなり問題があったのですが、高校は女子校で女社会に馴染んでしまっていたため、勉強したいことには非常に興味があったものの、男性が多かった研究室の環境になじめなかったのだと思います。

その経験を生かし外資系企業に就職したのですが、経営不振のために、さらにITベンチャーに転職しました。経済誌のデータやベンチャーという勝手なイメージ、面接してくれた管理職も英語が話せて国際感覚があるし、女性も働きやすい環境だろうと思ったといいます。

ところが、入社してみると、採用面接官は英語が全く話せず、あまり会社に出社しませんでした。会議の時間も無駄に長く、「結婚したら退職だ」というようなことを言われたのです。

友人はこの時、自分に見合った職場環境だと思っていたのに、会社の考え方が古い体育会系だと分かり、この職場は自分には向いていない事を強く認識したのです。

もう挫折しない!失敗しない職場選びのポイント

私の友人のように、職場環境が合わずに転職することにならないためには、職場を選ぶ際、様々なことに注意する必要があります。そこで、「またこの職場でも挫折した」そんなことにならないための職場選びのポイントを紹介します。企業研究をしっかりするのはもちろん、会社説明会などの際には、以下のことを心がけるようにしましょう。

採用担当者をよく観察する

会社説明会などで、採用担当者と話をする機会があれば、その人が一緒に働けそうな人が観察してみましょう。説明会に同じ会社から複数人が参加している場合は、社員同士の関係性を知る良いチャンスです。

もし入社したら、話をした採用担当者が必ず上司になるというわけではありませんが、採用担当者や他の社員たちを観察することで、その職場の雰囲気を少しは感じ取れるものです。

具体的な仕事内容を確認する

具体的な仕事内容を確認することも大切です。仕事内容が自分の持っているスキルと合っているかどうか考えましょう。仕事内容を具体的に聞いて、その仕事をしている自分を想像できるでしょうか。

また、会社側が一から人材を育てたいと思っているのか、それとも即戦力を必要としているのかも確認しましょう。前者の場合は研修の有無についても知っておきたいものです。

繁忙期に帰れる時間の目安を聞く

繁忙期に帰れる時間の目安を聞くというのは、つまり残業時間の目安について知るということです。残業の多さが職場での挫折経験の原因になることもあるため、入社後に「こんなはずじゃなかった」となる前に、しっかり確認しておきましょう。

残業については気になるものの、「残業時間はどれくらいありますか?」では直球すぎます。そのため、「繁忙期には皆さん何時頃に帰っているんですか。残業自体は問題ないのですが、時間の目安を知りたくて。」というふうに聞くと良いでしょう。

仕事の挫折経験を乗り越えて立ち直る方法

仕事で何らかの挫折を経験したことがある人は、そこからなかなか立ち直れずにいるケースも少なくありません。また同じような挫折をしたらどうしようと、新しいことにチャレンジするのも怖くなってしまいます。ですが、それではいつまで経っても前に進むことはできません。

そんな過去の挫折から、なかなか立ち直れない人に向けて、どうすれば挫折から立ち直れるのか、その方法を紹介します。ぜひ参考にしてください。

1.SNSを利用してみる

転職を2回繰り返してしまった友人は、高い月給にこだわらず、業界や会社の経営状況が安定していて、女性が働きやすい会社を見つけました。

友人は地方出身で末っ子、家庭環境に恵まれて育ちました。子供の頃はそんなに努力をしなくても勉強や運動が近所や親戚の中では「できる子」でした。

だから日々の生活を刹那的に一発逆転のように捉えており、経済観念とか生活力がありませんでした。大学院へ進んだのも、逆算して就職とか仕事に有利だろうと思った部分もありました。

2回目の転職活動をしていた頃に、初めて「生活のために働く」ということの大変さを知りました。また、結婚願望もあるため、挫折して負けたままだと、出産やママ友の付き合いなどで、それまでの仕事の経歴がばれ、子供にまで悪い影響を与えてしまうかもしれないと無駄に不安になりました。

そこで、意地でも働き続けてキャリアを積み、経済力をつけることが必要だと考えました。挫折から立ち直る方法として、自分の「挫折癖」を知ることが大事です。学生時代に挫折したことがあれば、その時の人間関係がうまくいかなかった相手の現状を、FacebookやTwitterなどのSNSで検索してみましょう。その現状や結婚相手に驚くこともあります。自分の中ではまだ引きずっているあの言葉を発した本人がこれなのか、と驚くこともしばしばです。

友人はこの方法で、自分がネガティブで周りのことを気にしすぎることや、組織よりも個人で仕事をする環境の方が向いていることに気づきました。特にあまり近寄ってはいけない相手は口がうまく、実績が伴わないのに仕切ろうとするタイプだとも分かりました。

2.働く業界を変えてみる

友人が挫折して気づいたのは、「皆、自分のことやその挫折をずっと注目していない」ということでした。職場で攻撃的な人は、自分にだけではなく他の人にも攻撃的で嫌われています。だから自分にだけ固執し続けることはありません。

業界や会社の景気が悪いことが間接的に影響し、リストラに近い形で会社に居づらくなったとしても、働く業界を変えればいいのです。転職理由は「経営不安」や「不況」、「長いキャリアが望めない」とあげましょう。嘘ではないし、転職理由としてはとても説得力があります。

3.著名人の名言から勇気をもらう

仕事で挫折を経験した時は、挫折を経験したことがある偉人の名言をかみしめてみましょう。きっと挫折から立ち直る勇気が湧いてきます。自信に満ちた自分に戻れる「名言」をご紹介します。

どんな会社にも、ミスをして、それを最大限活かしたことのある人が必要だ。

ビル・ゲイツ

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4.視野を広げて考える

同じような挫折を繰り返したくないなら、自分と同じように挫折した人がいないかを周囲で探してみることです。友人が新卒からのキャリアが一旦失敗した時に教えてくれたことを思い出しました。それは祖父の職務経歴と人生でした。

友人の祖父は明治生まれで、兄弟の多い中の末っ子でした。家が裕福で、他の男兄弟は帝大を出させてもらえたのに祖父は高卒でした。当時は高卒も珍しく、それなりに出世もできました。祖父は炭鉱のエンジニアとして管理職についていたそうです。
ところが、時代の移り変わりとともに炭鉱業は日本国内では下火になっていき、失業しました。その後は仕事を選ばず、3人の子供達を養い大学を卒業させました。
友人は祖父と同じエンジニアで、安泰であったはずの学歴で失業しました。祖父の苦い経験も参考にし、業界を大きく変えることを選びました。当時も現在も、あの時にあと一回は転職で給料アップができたとも思えます。でも、その仕事も続けられて数年だったことでしょう。
あの頃、自分がいる業界変えをしなかった同僚たちが転職した会社は倒産したり、経営不振による統合を繰り返したりしています。彼らは転職した当時、会社に残れた者たちから羨ましがられる程でした。

自分の祖父の人生を聞かせてくれた友人がキャリアの苦い挫折で気づいたのは、友人が居た業界や会社は、平均年収が世間一般では高めですが、家族を養い定年まで無事に働き続けられないということでした。

もし、仕事の挫折から立ち直りたいのなら、職場や会社を変えることだけでなく、視野を広げ、業界の景気や定年までのキャリアを見つめ直すことが大切です。自分の居る業界や会社が10年後も安泰でなさそうなら、キャリアや貯金の目標を決めて、できるだけ自分から円満に去ることがポイントです。

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仕事の挫折経験を乗り越えるには術を身につけることが大切

仕事上の挫折は避けたいものですが、避けられないこともあります。挫折を経験するからこそ、人は成長できるのです。挫折を経験しても、ここで紹介したいくつかの方法を実践して、その挫折から立ち直る術を身につけることが大切です。

もちろん挫折しないように働く環境選びなどに注意することも重要ですが、もし挫折を味わった時に備えて、周囲にいる挫折を経験した人が、その後どのように立ち直りキャリアを積んでいったかを調べてみるのも良いでしょう。