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クッション言葉でビジネスを円滑に進めよう!

クッション言葉というものをご存知でしょうか。クッション言葉とは、乱用すると悪い印象を相手に与えてしまいますが、適切に使うことで相手との摩擦を減らし、上司や取引相手といった目上の方とも円満な関係を築けます。今回はビジネスシーンで必須のクッション言葉についてまとめたのでご覧ください。

クッション言葉の有効な使い方

みなさんは「クッション言葉」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。特にビジネスでよく使われており、働いている方なら本題に入る前に「恐れ入りますが」「失礼ですが」と言ったことはあるでしょう。もちろん、「ごめん、今ちょっといい?」と友人同士でも使われています。クッション言葉を使うことで丁寧な言い回しができる一方、口頭ではなくメールや手紙では一文が長くなってしまうこともあり、いわば諸刃の剣となります。

クッション言葉を使うことで相手にどのような印象を与えるかをキチンと理解すれば、ビジネスでも効果的に使えるようになるでしょう。そこで今回はこのクッション言葉についてまとめましたので、ビジネスの効率化あるいは友好化のお役に立ててください。

クッション言葉の意味と役割

クッション言葉はどういう言葉であり、どのようなシーンでどのようにして使うのかを紹介していきます。

クッション言葉とは

クッション言葉とは、角が立たないように本題に入る前に付ける言葉のことです。何かについて依頼・辞退・異議を相手に伝える際に用いられ、ビジネスでは上司や取引相手の方へ使います。クッション言葉には次のようなものがあります。

尋ねるとき

  • 失礼ですが
  • よろしければ
  • 差し支えなければ

頼むとき

  • すみませんが
  • 恐れ入りますが
  • お手数をおかけしますが     
  • お忙しいところ申し訳ございませんが

断るとき

  • あいにくですが
  • 残念ですが
  • せっかくですが
  • 申し訳ございませんが

クッション言葉の役割

先述例示した3種類のクッション言葉には言いなれた、聞きなれた言葉があるでしょう。意識的・無意識的にかかわらずビジネスシーンでこれらの言葉を使っている方が多く、特に取引相手先や営業先へ宛てたメール等で全く使われないことはあまりありません。

クッション言葉が会話や文章の中でよく使われるのは、相手に柔らかい印象を与えつつ、自分の意見を相手に受け止めてもらいやすくするためです。依頼や反論といった、言いにくいことを伝えなくてはいけない時によく使われることからも分かる通り、丁寧さや柔らかさなどの印象を与えて相手に受け止めてもらう為のツールがクッション言葉なのです。

クッション言葉の使い方

クッション言葉を乱用していては相手も慣れてしまい、ここぞというときに期待したほど効果を発揮できませんし、必要以上に卑下しているように思われて逆効果になります。ここではどのようなシーンでどのようなクッション言葉を使うべきか、正しい使い方を紹介します。ビジネスで使うためにも、シーンに合わせたクッション言葉を把握しておきましょう!

依頼をするときのクッション言葉

まずはこちら側が依頼をするときのクッション言葉です。誰に対しても「じゃあ、これ〇〇までにお願いね」とはいきません。TPOに合わせた言葉遣いをしなくてはいけません。

依頼時のクッション言葉

  • 恐縮ですが〜
  • お手数ですが〜
  • よろしければ〜
  • 恐れ入りますが〜
  • 差し支えなければ〜
  • 申し訳ございませんが〜
  • 勝手を申し上げますが〜
  • ご面倒をおかけしますが〜
  • お手をわずらわせますが〜
  • ご多忙中とは存じますが〜

上記に例示したいずれの言葉は誰に使ってもよく、中でも使い勝手がよいのは「よろしければ」「お手数ですが」あたりでしょうか。後に挙げている言葉ほど丁寧な言い方なので、取引先の方や自社の社長、上司のような目上の方に使いましょう。

そのため「〇〇部長、ご多忙中と存じますが〇〇までに本書類をご確認ください」というのはふさわしくありません。企業や人によってはこちらの方が良いとするところもありますが、上司と部下との間に大きな壁があるようで好まない方もいます。

しかし、相手が外部の人間であれば後半のものの方が相応しくなります。「〇〇様、ご多忙中と存じますが本件のご確認と了承の可否についてご連絡いただきたく存じます」というメールの文があっても正しくなります。もちろん、相手との親愛度を考えて適宜、語調を硬くしたり柔らかくしたりと調整していく必要があります。

依頼を断るときのクッション言葉

言いにくい本題に入る前に使うのがクッション言葉ですので、断りづらい案件にこそ活用しなければなりません。仕事ですし、上司から頼まれたから断りにくいと思うのは当然ですが、何でも受け入れてしまうといつか自分がパンクしてしまいかねません。冷静に上司からの事案を引き受けることが適切・必要なのかを吟味したうえで、悪印象にならないように断らなくてはいけないときもあります。その際に使うクッション言葉には以下があります。

断る時のクッション言葉

  • せっかくですが〜
  • あいにくですが〜
  • お気持ちはありがたいのですが〜
  • 申し上げにくいのですが〜
  • 身に余るお言葉ですが〜
  • 残念ながら〜
  • 恐縮ですが〜
  • 申し訳ございませんが〜

上記の一覧が断る際に使うクッション言葉ですが、先に挙げているものほど自身に関することに対しての断り方として使われます。例えば、出張や昇進、あるいはものを頂く際に使われる言葉です。

また、後半に挙げた言葉、特に最後3つは外部からの依頼に関したものに適しています。「残念ながら〇〇様のご希望に沿うことは難しいと存じます」のような言葉遣いは、相手を刺激せずに互いの納得のいく妥協点を探すきっかけにもなります。

反論するときのクッション言葉

何でもかんでも反論してしまっては仕事に支障をきたしますが、異論も異議もまったくない会議は開く意味がありません。必要な時に冷静に反論できる言葉を知っておくことは重要です。自分の頭を冷やすためにも使える、反論する際のクッション言葉には次のようなものがあります。

反論時のクッション言葉

  • 僭越ながら〜
  • 失礼かとは存じますが〜
  • お言葉を返すようですが〜

上記3つにはあまり意味に違いがなく、どれを使っていただいても問題ありません。ただし、使う相手の立場が自分よりもとても高かったり、格式が高い場合には、前半に挙げた言葉を使うようにしましょう。なぜなら、前半に挙げたクッション言葉ほど相手に対して払う敬意が高く、誰に使っても失礼にならない為です。例えば「僭越ながら申し上げると、本案件に対してこの提案にはいささか無理がございます」と丁寧に言えば、立案者が誰であろうとも悪い気はしないでしょう。

再度の提案をするときのクッション言葉

特に、仕事上の提案は一度だけでスッと通ることが珍しいです。提案、修正、再提案、推敲…と繰り返し、相手も自分も納得できる形に持っていかなくてはいけません。しかし、なかなか提案が通らず相手に幾度もチェックさせている場合、何度も提案する側もされる側もイライラしてしまうことがあります。そんな気持ちを抑えるためにも、一度クッション言葉を使いましょう。

再提案時のクッション言葉

  • たびたび申し訳ございませんが〜
  • 重ね重ねお手数をおかけ致しますが〜

上記2つのクッション言葉が頻繁に使われますが、使うシーンや相手での使い分けは特にありません。「先日の内容について変更点がございますので、ご確認ください」と「たびたび申し訳ございませんが、先日の内容について変更点がございますのでご確認ください」では、後者の方が相手へ申し訳ないという気持ちが伝わりやすくなります。

クッション言葉の乱用にはくれぐれも注意!

何事にも「程度」というものが肝心であり、いくら丁寧に聞こえるからといって多用しすぎるのはいけません。ビジネスでは信用という問題が常に付きまといますが、クッション言葉の乱用は相手に「マニュアル人間っぽい」「気持ちが込められていない」と思われる原因になりかねません。

言葉の意味を理解すること乱用しないことの2点に気を付けて、クッション言葉を使いこなしましょう。

クッション言葉を使って印象をよく話をしよう

既に社会に出ている方なら、今回紹介したクッション言葉の中に聞きなれたものを目にした方も多いでしょうが、学生や就活生にはなじみの薄い言葉のほうが多いでしょう。クッション言葉は相手を敬う気持ちから生まれた言葉ですので、今から使い慣らしておけば、採用の際に有利に働くこともあるでしょう。